夕刻に月を見るのが、この頃の僕の日課だった。 僕は空を仰ぎ、そしてそこには月がある。 日没の時刻になると、僕は家の前の小さな公園に行く。 姉は、僕の後に出てきて、ここで一番大きな桜の木の幹に寄りかかって月を見る僕を見ていた。 姉の長い黒髪が、…
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