2007-10-10 超短編『参道の家』 窓の外。 誰かが、ふう、と息を吐く。 気がつくと秋になっていて、じゃあ夏はいつの間にどこへいったのかなあ。 男の子と女の子が、そんな話をしている。 半分葉の枯れた木の枝の間に隠された小箱を開けると、金木犀の花が詰まっていた。