超短編『道の上』

目が覚めたら道の真ん中。真ん中で倒れて大の字だった。遠くの空が真っ赤。朝、か夕方。
携帯電話が鳴り出した。起き上がる。道の上に見知らぬ携帯電話。知らない着信メロディ。変にちゃらちゃらしたストラップがたくさん。
出た。あほー!とひとことで切れた。
元の場所に丁寧に戻す。
夜明けだった。太陽はじりじり昇っていた。